移りゆく季の中で
代表取締役 石川信頼
(2022.6_vol04掲載)
アルプスファクトリーの建築によって菓子庵石川を知った方はご存知ないかもしれませんが、菓子庵石川は伊那市駅のすぐ近くの商店街の裏通りで100年、菓子屋をやってきました。
日の前には約30年前までは伊那市役所があり、街の中心市街地でした。
今でも通り町本店は営業していますが、すぐ隣で再開発が始まりニシザワデパートを中心に建物4棟を取り壊しています。
ニシザワデパートと言えば通り町商店街の栄光の象徴でした。屋上には観覧車もあり、近隣の市町村の方がお出かけでニシザワデパートにお買い物や遊びに来て、菓子庵石川の食堂でラーメンを食べたり、ちいずくつきいを買って帰ったりしたと50代以上の方のお声をよく聞きます。私の記憶の中では観覧車はないのですが、小学校の頃3階の本屋に立ち読みをしに行ったなぁなんて記憶です。取り壊す直前までは2階に学研教室があり、私の子供も通っておりました。今では取り壊しに伴い先生が場所を探していたので、通り町工場の2階を貸して、学研教室を開いてくれています。私の子供にとっては家に帰って玄関開けたら学研教室で、行かざるを得ない状況となっています(笑)
再開発の建物も来年の春に1階部分に店舗併設の賃貸マンションが建つ計画だそうです。
温故知新。古きをたずねて、新しきを知る。取り壊しは少し寂しい気もしますが、時代に合わせて変化し、時には新陳代謝として新しく生まれ変わることも大切です。
菓子庵石川も100年の歴史を大切にしながら次のステージへ生まれ変わりの最中です。
古きを知っているお客様にも、新しいお客様にも喜んでいただける菓子屋を目指していきます。