2026 SUMMER vol.20号 掲載

先日、山梨県から長野県へと抜ける78キロの道のりを夜通し歩く「佐久市強歩大会」に参加してまいりました。知人の誘いに「楽しそう」と二つ返事でエントリーしたものの、日頃のジム通いからくる慢心で無練習のまま挑み、開始わずか20キロで早々に体力の限界を迎えてしまいました。

暗闇の中、半分も歩かないうちに気力も尽きかけた私の背中を押してくれたのは、歩いている最中に無理やり送ってもらった妻と娘からの応援ボイスメッセージ。
そしてもう一つは行動経済学でいう「損失回避性」という心理でした。人は「利益を得たい」という欲求よりも、「損失を避けたい(嫌な思いをしたくない)」という感情の方が強く行動に結びつくそうです。私の頭を占めていた最大の恐怖、それは毎週末お客様へお送りしているLINE配信で「リタイアしました」と報告する惨めな姿でした。皆様に格好悪い姿を見せたくない!
心で重い足を前に出し続け、制限時間わずか13分前の、17時間47分8秒でなんとか踏破できたのです。

安堵で思わず涙がこぼれた時、人は誰かとの「繋がり」があるからこそ限界を超えられるのだと深く実感しました。私たちが掲げる「伊那谷を贈る」というコンセプトもまた、お菓子を通して地域の恵みと共に、人と人との温かな繋がりをお届けし、皆様の心の幸せを創りたいという願いが込められています。お客様の存在が、見えない力となって私の背中を強く押してくれました。ありがとうございました。勝手に感謝しております。

今は3%くらいの次回の出場意向ですが、あの達成感を求めて来年も性懲りもなく参加しているかもしれません。